窯入れとは

窯入れ

アナログテープはポリエステルやアセテートなどの樹脂で作られたテープベースに接着剤を塗って、その上に磁性体を均一な厚さに塗布したものです。これが経年変化によって、テープベース、接着剤、磁性体この3つは温度変化によって伸び率が違うこともあり、経年変化によって接着剤は溶け出してくることがあります。溶け出したまま固まってしまうと、テープエッジに接着剤がはみ出すことになるので、巻かれたテープとテープが張り付いた状態になることがあります。

こういったテープをマシンにかけると、張り付いた部分が軽微であれば剥がれてくれますが、ひどい場合はテープマシンが動かなくなったり、テープそのものが破断してしまうこともあります。
そこで、テープ本体を高温乾燥機に入れて、一時的にテープの固着を剥がしてしまいます。

フィールドエイムでは業務用乾燥機ではなく、ドライフードを作るフードドライヤーを使用して、約60度で4〜5時間乾燥してエッジ周りについた接着剤を乾燥させます。これで通常走行が可能になるので、このあとテープ表裏を洗浄してゆきます。 また、カビも50度を超えると死滅しますので、洗浄時にカビの死骸も取り去ることができます。

この処理は恒久的なものではなく、効果は1週間〜1ヶ月程度ですので、再度デジタルアーカイブをする場合などでテープマシンにかける場合は再処理が必要になる場合があります。

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