絶滅危惧種のMini Disk(MD)

MiniDisk

80年代後半に入ってMini Diskが登場します。カセットテープに変わり、利便性、曲の頭出しが簡単に行えるなど、世の中はカセットテープから一気にMDへと移り変わりました。Mini Diskはデジタル収録であり、その構造はCDと同じといってもいいでしょう。ただ、データをどMini Disk規格で取り込むためにかなり圧縮されています。利便性と引き換えにCDよりも音が良くないという評価がかなりありました。そして世界的に発売されたものの、海外ではそれほど広まることがなく国内需要に頼りきっていたため、飽和状態以降2010年あたりから下降線をたどり、遂に2020年あたりに録音・再生するハードウェアの製造が無くなってしまいました。

大きな需要があったMini Diskは現在もホールや催事場などの現場では現役で、まだ一般ユーザーもかなりの量のMDを持っていると考えられます。ですが、デジタルの場合、録音・再生機器が途絶えてしまうと、それ以降一切再生ができなくなります。アナログのように物理的に音を出すことができないからです。

MDの場合はハードウェアが作動している状態で、できる限り早く他のデジタル媒体にデータを移し替えておいたほうが懸命です。CD-Rも同様ですが、レーザーでブランクディスクにデータを焼いていくので、3年ほど経過すると劣化が始まり、それが読めるかエラーになるかは、実際に作業してみたいとなんとも言えません。(15年ほど経過しているMDで読み込みエラーがいくつかありましたが、数台のMDハードで読み込みが成功したものもあります)

タイトルとURLをコピーしました